診療放射線技師とは

     診療放射線技師(しんりょうほうしゃせんぎし)
    Radiological technologist, Radiologic technologist

病院や診療所などの医療機関において、医師の指示のもとで主に放射線を用いた検査及び治療業務、これらの業務に必要な機器やシステムの管理などを行う、国家資格を有する高度医療職である。

種類       国家資格

分野       医療

認定団体     厚生労働省

難易度   ★★★(普通)

[詳細]


教育

診療放射線技師の学歴に関しては、従来は短期大学もしくは専門学校の出身者が多く見受けられたが、近年では診療放射線技師の高学歴化が顕著となり、四年制大学、さらには大学院出身者が大幅に増加する傾向にある。博士号取得者も増えてきている。主な学位の種類は、博士(保健学)、博士(医学)、博士(工学)、博士(理学)などである。また、放射線技師系修士以上の学歴を有することで受験資格を得ることができる関連資格として医学物理士があり、近年受験者数が増加している。

診療放射線技師養成校も、従来は短期大学と専門学校が主流であったが、現在ではほとんどの短期大学および一部の専門学校が四年制大学に移行し、大学がそれ以外の養成校よりも入学定員数の多くを占めるようになったため、診療放射線技師の養成は大学教育が主流となった。

医療職を大きく分類する際(特に公立医療機関において)、医療職(一)を医師、歯科医師、医療職(二)を薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士等、医療職(三)を看護師、准看護師、保健師、助産師とする場合が多いが、医療職(一)の医師・歯科医師は従来より六年制大学教育となっているのに対し、他は薬剤師を除いて専門学校から四年制大学まで多岐にわたる。近年、薬剤師が六年制大学教育化され、医師、歯科医師と同等の学歴となったが、他職種も薬剤師と同様に四年制(将来的には六年制あるいは修士)と教育体制が拡大していく傾向にある。特に、診療放射線技師と臨床検査技師はその傾向が顕著である。

資格

文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した診療放射線技師養成所において、3年以上診療放射線技師として必要な知識及び技能の修習を終えたものが診療放射線技師国家試験の受験資格を得られる。他に、外国において同等の資格を有するもので、特定の条件を満たすものにも受験資格が与えられる。

診療放射線技師法にて、人体に害を及ぼす恐れのある診療放射線を照射できるのは、診療放射線技師および医師・歯科医師のみと規定されている。ただし歯科医師に関しては顎口腔領域の治療及びそれに資する場合を対象とするとされ、口腔癌の予後観察における肺転移可能性排除のための歯科医師による胸部撮影判断を認定した判例などがある。医療行為として人体に放射線を照射するため、放射線の物理特性や医療機器の特性の理解、照射する放射線量の最適化、人体への作用・影響の熟知、患者心理の対応等に関する知識を十分に備えた上で行うのが原則である。

従って、前述の資格を有しない者による人体への放射線照射は違法行為である(業務独占資格)。

国家試験

毎年1回、診療放射線技師国家試験が実施される。試験科目は以下の14科目、総問題数は200題、合否判定は正解率60%(120点)であると言われている。なお、近年、試験内容の改正が行われ、2004年3月実施の第56回の国家試験から以下に示す新しい科目構成となった。従来の試験に比べて、臨床・医学分野により重点を置くようになり、解剖学、画像の読影、基本的な疾患の病態や検査技術を問う設問が大幅に増加した。また、平成21年の診療放射線技師法施行規則改正により、同年9月1日より試験名称が「診療放射線技師試験」から「診療放射線技師国家試験」となった。

診療放射線技師 国家試験 科目
基礎医学大要(30問)放射線生物学(10問)放射線物理学(10問)
放射化学(8問)医用工学(7問)診療画像機器学(20問)
エックス線撮影技術学(20問)診療画像検査学(20問)画像工学(5問)
医用画像情報学(10問)放射線計測学(10問)核医学検査技術学(20問)
放射線治療技術学(20問)放射線安全管理学(10問)

業務内容

「診療放射線技師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、医師又は歯科医師の指示の下に、放射線を人体に対して照射することを業とする者をいう。(診療放射線技師法第2条第2項)

また、MRI、超音波検査、(無散瞳)眼底写真のように、放射線を利用しない検査を行うこともある(MRI・超音波検査・眼底写真はいずれも臨床検査技師および看護師が行うことができ、視能訓練士は散瞳眼底写真撮影ができる)。 他に、対患者以外の業務として、撮影データの画像処理、放射線治療における治療計画(線量計算)、放射線利用の安全管理、放射線診療に用いる機器・器具の管理等、職種の専門性を生かした業務も行う。診療放射線技師は医療機関以外においても、行政、原子力発電所、工業(放射線を利用した非破壊検査)、研究所、教育機関など幅広く活躍している。

診療放射線技師の行う業務
放射線使用の有無種類内容
使用X線撮影胸腹部・全身骨・組織の撮影(俗称:レントゲン撮影)
CTコンピュータ解析による人体の輪切り画像の撮影
血管撮影心臓・脳・消化器・四肢等の血管の撮影
透視透視下にて行う消化器・整形・泌尿生殖器領域の撮影・処置
骨塩定量骨密度の検査(放射線を用いない装置もある)
核医学検査放射性薬品を用いた人体の生理機能の画像検査
放射線治療放射線照射による疾患(主に悪性腫瘍)の治療
不使用MRI磁気と電波を用いた人体の任意断面の撮影
超音波検査超音波による人体軟部組織の検査
眼底撮影網膜周辺毛細血管の撮影(無散瞳のみ)
画像処理各種検査で得られた画像を解析し、疾病の診断に有用な情報の取得
治療計画放射線治療における照射方法の立案(線量分布の計算)
放射線管理放射線使用施設の安全管理
品質管理放射線診療で用いる機器の精度・安全性等の管理※

※医療機関における放射線診療に用いる機器・器具の安全管理者は診療放射線技師あるいは医師・歯科医師である必要がある。

職能団体

日本放射線技師会

日本放射線技師会は、診療放射線技師の職能団体である。主に、診療放射線技師に関する社会での啓蒙活動や、加入する診療放射線技師の医療技術の向上を目指した活動を行っている。ただし、診療放射線技師として働く上で日本放射線技師会に必ずしも加入している必要性はなく、各個人の任意による加入である。

ウィキペディア「診療放射線技師」より

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