肝臓の位置、大きさ、働き、肝機能検査の数値、エコー(超音波検査)の見方について

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肝臓とは

肝臓のことを簡単に説明していきます。

肝臓の位置

🔵腹部の右上に位置しています。

🔵ほぼ右の肋骨に守られています。

🔵肝臓の周囲の臓器

肝臓の大きさ(重さ)

肝臓は体の中で1番大きな臓器です。

肝臓の重量は体重の約1/50です。

正常の成人男性では1~1.5kgほどです。

肝臓のおもな血管

肝臓に血液を送り込む血管は、肝動脈門脈(もんみゃく)です。

肝臓へ流入する全血液量の30%が動脈血(赤い矢印)、70%は門脈血(青い矢印)です。

[※総胆管から排泄される胆汁(黄い矢印)]

役割は…

肝動脈 大動脈から酸素を多く含んだ動脈血を肝臓へ送り込んでいます。
門脈 太い静脈で、胃腸から吸収した栄養分を肝臓へ運んでいます。

肝臓から送り出された血液は、肝静脈~下大静脈を通って心臓に戻ります。

肝臓の特徴

自覚症状が少なく「沈黙の臓器」などと呼ばれます。

その理由は、肝臓の予備能力及び再生能力の高さにあります。

健康な肝臓は、約50~60%程度を切除しても肝機能は正常に保たれ(予備能力)、数ヶ月で残った肝臓は元の大きさまで再生する(再生能力)といわれています。

肝臓のおもな働き(役割)

代表的な肝臓の働きは…

代謝(たいしゃ)
消化管で吸収された栄養分が門脈経由で肝臓に流れ込んできます。

肝臓の細胞はその栄養分を一時的に(栄養素として肝臓が吸収できるような形に変えて)貯蔵し、必要なときに送り出します。

解毒
有害物質(アンモニアやアルコールなど)を分解して、毒がなく(尿素など)、水に溶けやすい形に変えて排泄します。

胆汁の分泌
脾臓から運ばれてきたビリルビン(赤血球が破壊される際、ヘモグロビンが分解される過程でできる黄色い色素)を水に溶けやすい形に変えて胆管経由で胆嚢の中に排出します。

(胆汁は、脂肪を分解するために必要な液体です。)

の3つが挙げられる。

 ~肝臓の解毒作用の一例(アルコールの分解)~  

二日酔いのしくみ

ビールや日本酒などのアルコール飲料を、自身の代謝能力(処理能力)を超えて摂取することにより引き起こされる頭痛や吐き気などの体調不良をいいます。
翌日になって現れることが多いので二日酔いと呼ばれます。

以下のページにて二日酔いのしくみや対処法などを簡単に解説しています。
☞二日酔いのしくみ

二日酔いのしくみと対処と予防
二日酔い(ふつかよい)とは ビールや日本酒などのアルコール飲料を、自身の代謝能力(処理する力)を超えて摂取することにより引き起こされる...

肝機能検査(血液検査)の見方

血液検査でわかること

肝細胞の破壊指標 AST(GOT), ALT(GPT) 
AST/ALT比による鑑別 下のグラフ)
肝臓がものを作り出す力(合成能)の指標 アルブミン,コリンエステラーゼ,総コレステロール,プロトロンビン時間(PT)
肝障害、胆汁の排泄などの指標 総ビリルビン
アルコール(飲酒)の指標 γ -GTP
胆道系の酵素
(肝内胆汁うっ滞の指標)
ALP, γ -GTP ,ビリルビン
慢性肝炎の進行(特に肝硬変)などの指標 血小板数、アルブミン 
肝機能の指標
(肝硬変や劇症肝炎など~肝性脳症)
アンモニア
線維化の指標 プロコラーゲンⅢペプチド(PⅢP),Ⅳ型コラーゲン ,ヒアルロン酸
肝の色素排泄能から肝機能や肝予備能を知るための検査 ICG試験(インドシアニングリーン試験)

参考サイト:肝臓の検査について 肝胆膵内科 上野 綾子

AST>ALT→健常
AST<ALT→慢性肝炎 ・脂肪肝
AST>ALT→肝硬変
AST>>ALT→肝がん
AST、ALTともに高値→急性肝炎

参考文献:肝臓病 中嶋俊彰(主婦の友社)

🔵肝臓に関する血液検査項目一覧


総蛋白 (TP)

[基準値] 6.7~8.3(g/dL)

異常値を示す疾患や病態

高値  慢性肝炎,多発性骨髄腫, 脱水症, 慢性炎症,  膠原病
低値  重症肝障害, がん, ネフローゼ症候群, 栄養障害


アルブミン (Alb)

[基準値] 3.8~5.2(g/dL)

異常値を示す疾患や病態

高値  肝炎の回復期, 血液濃縮, 脱水症
低値  肝硬変, 重症肝障害, 腎不全, 体腔液貯留,ネフローゼ症候群, 栄養不良, 炎症性疾患, 感染症


総ビリルビン(T-Bil)

[基準値] 0.3~1.2(mg/dL)

異常値を示す疾患や病態

高値 閉塞性黄疸, 急性肝炎, 慢性肝炎, 肝硬変, 肝内胆汁うっ滞,鉄欠乏性貧血, 悪性貧血, 溶血性貧血(先天性・後天性)
低値  ー


AST(GOT)

[基準値] 10~40(U/L)

異常値を示す疾患や病態

高値 肝硬変, 急性肝炎,  慢性肝炎, アルコール性肝炎, 脂肪肝, 胆汁うっ帯, 閉塞性黄疸, 溶血性疾患, 心筋梗塞
低値  ー


ALT(GPT)

[基準値] 5~40(U/L)

異常値を示す疾患や病態

高値 肝硬変, 急性肝炎,慢性肝炎,アルコール性肝炎, ウイルス性肝炎, 脂肪肝, 胆汁うっ帯
低値  ー


アルカリフォスファターゼ(ALP)

[基準値] 115~359(U/L)

異常値を示す疾患や病態

高値  肝硬変, アルコール性肝炎, ウィルス性肝炎,  肝細胞がん, 原発性胆汁性肝硬変, 硬化性胆管炎, 総胆管胆結石, 胆管がん, 胆道系疾患, 慢性腎不全, 薬剤性肝障害, 膵頭部がん, 骨疾患
低値  ー


γ-GT(γ-GTP)

[基準値] 🚹 70以下 🚺 30以下 (U/L)

異常値を示す疾患や病態

高値 慢性肝炎, 脂肪肝,アルコール性肝障害, 肝硬変, 肝細胞がん, 肝内胆汁うっ帯, 急性肝炎,  胆管細胞がん, 薬物性肝障害
低値  胆汁うっ滞性黄疸(妊娠時)


コリンエステラーゼ(ChE)

[基準値] 🚹 242~495 🚺 200~459(U/L)

異常値を示す疾患や病態

高値 脂肪肝, 糖尿病, 肥満, 肝細胞がん, ネフローゼ症候群, 本態性家族性高ChE血症
慢性肝炎, 肝癌, 肝硬変, 劇症肝炎, 白血病、粘液水腫, 遺伝性異型ChE血症, 抗ChE剤投与, 有機リン中毒


乳酸脱水素酵素[LD(LDH)]

[基準値] 115~245(U/L)

異常値を示す疾患や病態

高値 急性肝炎, ウイルス性肝炎, 悪性リンパ腫, 悪性腫瘍, 肝硬変, 心筋梗塞,  白血病, 溶血性貧血, 悪性貧血, 再生不良性貧血,
 ー


アンモニア

[基準値] 30~80(μg/dL)

異常値を示す疾患や病態

高値  肝性昏睡, 劇症肝炎,肝癌, 肝硬変
低値  ー


プロトロンビン時間(PT)

[基準値] 凝固時間:10~13(秒)
              プロトロンビン比: 0.9~1.1
              プロトロンビン活性: 70~140%

異常値を示す疾患や病態

高値 重症肝障害、閉塞性黄疸、ビタミンK欠乏、DICなど
経口抗凝固薬(ワルファリンなど)を服用しているとき
低値  ー

参考サイト 肝炎.net


HBsAg (HBs抗原)

[基準値] 0.05 IU/ml未満(陰性)

異常値を示す疾患や病態

高値  B型肝炎(感染している)
低値  ー


HCVAb ( HCV抗体)

[基準値] 1.0 S/CO未満(陰性)

異常値を示す疾患や病態

高値  C型肝炎(感染したことがある)
低値  ー

肝臓に関する腫瘍マーカー

🔴腫瘍マーカー(tumor marker)とは

癌(がん)などができた時に体内で生成されるたんぱく質のことです。

しかし癌があれば必ず上昇するわけではありません。

また癌がないにもかかわらず腫瘍マーカーが上昇している場合もあります。

つまり、腫瘍マーカーのみで癌の存在を判断できるものではないということです。

 AFP(α-フェトプロテイン)  

・肝細胞のがんの時に上昇する腫瘍マーカーです。
・急性肝炎、慢性肝炎や肝硬変が活動期の場合でも上昇
することがあります。

検査項目 基準値
AFP 
(α-フェトプロテイン)
10.0ng/ml以下

 PIVKA-Ⅱ(ピブカ・ツー) 

・肝細胞がんに特異性の高い腫瘍マーカーです。
・ビタミンK 欠乏のときにも上昇します。

検査項目 基準値
PIVKA‐II 40.0mAU/ml以下

参考文献:臨床検査学講座生化学・臨床検査学講座血液検査学(医歯薬出版)・BML総合検査案内2018

肝臓の疾患をエコー(超音波)でみる

腹部エコー(超音波)によっていろいろな病気( 脂肪肝・慢性肝炎・肝硬変・肝細胞がん・肝嚢胞・肝血管腫・転移性肝がんなど。)を見つけることが出来ます。

🔵肝疾患をエコー(超音波)でみる

【初心者向け】腹部エコー(超音波)画像と疾患の見方~肝臓編~
【初心者向け】腹部エコー(超音波)肝臓の画像の見方・疾患とその所見

 
 
 
 
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