もくじ
腹部エコー(超音波)検査でわかること
超音波とは
人間の耳で聞き取ることのできる音域は、約20~20,000Hzとされています。
これより高い周波数の音を超音波と呼んでいます。
※人体に照射しても無害とされています。
超音波(エコー)検査とは
超音波ビームを体(対象の臓器)にあてて反射してきた超音波を解析し白黒の画像をつくります。
その画像より超音波上の診断をする検査です。
●エコー像の表現法は…
明るさ(輝度)をほぼ3つのレベルに分けて呼んでいます。(施設によって様々です。)
・黒く暗い部位を低エコー域
・そのほぼ中間を等エコー域
実際の超音波(エコー)画像:胆嚢(たんのう)ポリープ
低エコー域→胆嚢内腔
等エコー域→肝臓実質
高エコー域→胆嚢ポリープ
腹部超音波(エコー)検査の実際
●検査前の準備
①予約制にしている施設が多いようです。(緊急時などの例外はあります。)
②午前中の検査の場合、前日午後9時から絶食します。(欠かすことのできない薬は内服しても構いません。)
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●検査の様子
①あお向けに寝て、上着は胸の下までまくり上げ、ズボン(スカート)は腰骨のあたりまで下げて腹部を出します。両手を頭のほうにあげて、手枕をした姿勢をとります。
②検者はエコー用ゼリーをつけながらプローブ(探触子)を使って腹部全体を観察します。
③所要時間は検査の内容にもよりますが、10~15分程度です。
※検査の様子
腹部超音波(エコー)検査でわかること
○臓器の性状・サイズ・位置
○臓器内部や外部の占拠性病変の有無
○体腔内の液体成分の有無(胸水・腹水・血腫など)
○大動脈・下大(かだい)静脈など血管の様子
検査する部位は
●おもに観察する臓器
肝臓(かんぞう):Liver
胆嚢(たんのう):GBまたはgall bladder
膵臓(すいぞう):Pancreas
脾臓(ひぞう):Spleen
腎臓(じんぞう):Kidney
※泌尿器領域
腹部大動脈(ふくぶだいどうみゃく):Abdominal aorta
下大静脈(かだいじょうみゃく):IVC(inferior vena cava)
🔵必要に応じて照診する臓器
消化管:胃(い) 小腸(しょうちょう) 結腸(けっちょう)など
その他 膀胱(ぼうこう) 前立腺(ぜんりつせん) 卵巣(らんそう) 子宮(しきゅう)など
※施設によって異なります。
超音波検査士とは
日本超音波医学会が超音波(エコー)検査に必要な知識、技能を認定した超音波検査の専門家。
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